温かい日は岐阜の町屋を散歩

春が近づいて来ると、お散歩がしたくなります。

岐阜は山や川という自然と、「町家」と言われる古民家が混在する風情ある街です。

今日の散歩は、長良川北のエリアから出発して、岐阜公園を抜け、町家エリアを散歩する片道4キロくらいを予定。

つい4ヶ月前まで関東の「目の前商業施設」な場所に住んでいたわたしは「歩くなんて面倒で疲れちゃう」と思っていました。

5分歩いたら、もうカフェで休んじゃう。

それが、岐阜に引っ越したら、毎日、この風情ある街並みを歩くのがすごく楽しくて、4キロくらいなら「なんでもない」と感じるようになったのが不思議。

身体がなんだか強くなったように思う。

山川醸造

歩き始めて、すぐにお醤油の香りがしてきました。

木造りのとても古い建物。

たまりや山川醸造。

HPには「昭和18年の創業以来、長良川の伏流水を仕込み水に、杉の桶で真心を込めて伝承的な美濃の赤味噌とたまり醤油を自然な気候の中で造っています」とありました。

「たまり」というのは、主に愛知・岐阜・三重の東海三県で生産されている濃いめの醤油のことです。

たまりと普通の醤油との違いは原料と熟成期間で決まるのだそう。

普通のお醤油の原材料は大豆、塩、小麦粉を使いますが、たまりの場合、小麦粉は一割程度、もしくは大豆のみでまったく使用しない場合もあります。

この山川醸造の醤油は、天然醸造で一年のところ、木桶で約2〜3年熟成。

今日は、そんなたまり醤油「みのび」と、めんつゆ代わりに使用する、甘めのだし入りたまり醤油「漆黒」を購入。

我が家の調味料は、味噌、塩、砂糖、醤油、めんつゆ、みりん、酒、酢、時々ケチャップと、…断捨離して厳選した分、おそらく一般家庭の中でも少ない方だと思う。

その分、調味料はできるだけ、地元、岐阜のものだったり、質の良いものを購入して使うようにしている。

ただ「茹でただけ」のほうれん草が、このたまり醤油で、箸が止まらないくらい美味しくなる。

質の良い調味料は、料理の技術を大幅にカバーできるのでありがたい!(笑)

山川醸造を出て、歩くと、何やら可愛い看板の出ている古民家を発見。

お洋服屋さん「TRONCHI」

近づいてみると…「大人服、バッグ、くつした…」とチョークで書かれている。

お店の名前は「TRONCHI」

趣のある古い門をくぐると、白い梅と赤い梅の咲く小さな庭と、古いトタンの壁。

「こんにちは」と言って中に入ると、ナチュラル系の女性が出迎えてくれました。

セミオーダーのお洋服の仕立屋さんだそう。

入り口近くにはコート、ワンピース、スカート、ブラウス…がずらりとハンガーにかけられている。

これらはすべて、こちらで作成できるお洋服のサンプル。

気に入ったデザインのものがあれば、サンプルの脇の小さなテーブルに載せられたファイルの中から洋服の生地を選ぶ。

すると、約1ヶ月ほどで、お洋服が仕立て上がるそうだ。

静かな住宅地の一角の古民家。

奥にはミシンがあり、ここで毎日お店を開きつつ、制作に励んでいる姿は、なんだか自由で憧れる。

帰りに案内状をいただきました。

案内状の絵もご自身で描かれたのかしら?

なんともアートな生活でうらやましい。

案内状は、古い絵本と春の新作ブラウスの予約会を兼ねたコラボ展。

古民家の小さくて暖かな部屋の空気を織り交ぜ、彼女の波動が織り交ざり…「特別な一着」が仕上がりそうな予感。

パン屋さん円居

ランチは「円居(まどい)」というパン屋さんへ。

この建物は築100年を越える古い町家。

この「円居」は営業時間が驚くほど少ない。

水曜と金曜と第一日曜の11時〜16時までという、なんとも「ゆとり」というか…、まるで「セレブの趣味」のような店の開き方だ。

でも、岐阜にはそんなお店が結構ある。

その分、とても質が良い。

例えば、「円居」では、前日から24時間以上かけて発酵させたパンは天然酵母にこだわり、卵、バター、牛乳は使用していない。

そんなこだわりのパンを買い求めて、オープン前からお店の前にずらりと列ができる。

さらにそのパンを古民家の風情を味わいながら、月替わりメニューのランチをいただける喫茶の方は、予約必須。

今日は「ふらり」と立ち寄ってしまったのだけれど、「ちょうどおひとつ席が空いています」と言うことで、なんとかランチをいただける幸運にあずかることができました。

店内は写真撮影禁止なので、家に持ち帰った献立表を貼り付けておきます。

新鮮なお野菜と自家製ドレッシングなどと一緒にパンをいただくと、身体がみずみずしくなったかのよう。

質の良いものをいただくと、たくさん食べたのに、お腹もライト。

不思議です。

さて、お腹が満たされたところで、長良川を渡って、岐阜公園へと向かいましょう。

岐阜公園

岐阜公園に到着したら、公園内にある「茶屋」のみたらし団子!

公園内には茶屋が三店舗あり、それぞれに「たれ」の味が違うのですが、どこの団子も手作りで、その場で焼いて出してくれるので、やわらかで温かなお団子が食べられる。

プラス、パートナーは「味噌おでん」の大根を。

関東育ちのパートナーには、濃いめの甘辛の「赤い味噌のおでん」はカルチャーショックもの。

でも、「べったりとついた味噌が美味しい!」と喜んでいた。

お豆腐で作った田楽も関東育ちには珍しいらしいそう。

こちらは大根葉をご飯に混ぜた「菜めし」と共にいただくのがおススメ。

一休みしたら公園を後にして、伊奈波神社方面へ。

嵓 KURA HOLIC ZERO靱屋町・空穂屋

この辺りは「町家」が非常に多い地域で、カメラ持参のパートナーの激写がとまらなくなるエリア。

こちらは築110年の町家の「KURA HOLIC ZERO靱屋町(クラ ホリック ゼロ うつぼやちょう)」というアウトドア専門店。

ノースフェイスやパタゴニア、スノーピークなど世界中の選りすぐり約30ブランドが集結。

「東京でもないのに…」と、ふと思ったが、考えてみれば「アウトドア」は東京では、ファッションだけでなかなか日常に叶わない。

その点、岐阜は登山しやすい山がすぐ近くにあり、釣りやバーベキューできそうな川がある。

「マラソンの高橋尚子さんが練習した」と言われる「尚子ロード」では、毎日誰かが走っているし、ちょっと自転車で風を切って走ってみたくなるような道もある。

「自然と戯れたい人」にとっては宝庫のような場所かも。

…確かにアウトドアファッションの出番も多い。

わたしとパートナーも、数年前から「お蔵入り」していた折り畳み自転車を、岐阜に引っ越してきてから引っ張り出して乗り始めた。

さらに、パートナーはここ15年ほどお休みしていたランニングをし始め、ウェアーも購入した。

そして、今日も「晴れた日はどこまでも歩いちゃえそう!」と街歩き4キロも歩いてしまっている。

あるいて小腹が空いたら、お店を見つけては「おやつ」にする。

このアウトドアショップの横にも、可愛い外観のカフェがある。

「空穂屋(うつぼや)」さんという長良川の井戸水を使用したドーナツで、女性に人気のお店。

残念ながら、今日は喫茶はいっぱいで入れなかった。

珈琲茶館 左岸

気を取り直して、一本西の道を行くと、「左岸」というカフェに出会う。

築130年、昔料亭であった建物を改装したカフェ。

ここは本当に静か。

美しい庭園を見ながら、静かなティータイムが過ごせる。

上質な時間を過ごせるのに、食べログのレビューがとても少ないカフェ。

…というのも、お客さまの層が圧倒的に「セレブリティーな感じ」なのだ。

「見たこともないようなスゴイ車が駐車場に何台も止まっている」とパートナーがいつもビックリしているくらい、客層が洗練されている。

中にはオーナーの息子さん手作りのネックレスやイヤリングなど宝飾品が展示され、購入することができる。

「セレブが趣味でお店を開いている」というような雰囲気が漂う、レトロでセンスのいい空間。

今日はイングリッシュマフィンとセイロンティーをいただく。

マフィンに添えるジャムも「杏とブラッドオレンジ」となかなかオシャレ。

お茶を用意するオーナーの姿がとても美しく、ため息が溢れる。

セレブがセレブのためにお茶を淹れ…と、つまりは、すべてが「上質」で満たされている。

それに応えるかのように、わたしの背筋もスッと伸びて、「ありがとう」という言葉すら、お上品ぶった口調になる。

静かに本を読み、時々庭を眺め、ただ「その時間」をゆったりと楽しむうちに、自然にセルフイメージが上がる。

岐阜に来てから、気づけば、毎日遊んでばかりだ。

今日のように散歩に出ては、美味しいランチを食べ、自転車に乗っては美味しいケーキを食べ、ヨガに行ってはパンを食べ…。

毎日がアクティビティに満ち溢れている。

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