ファスティング(断食)は食や習慣のリセットができるチャンス

人生初のファスティング(断食)に挑戦するために滋賀県高島町にある藤樹の宿に一週間宿泊。

こちらの施設は「まったく食事をとらない」ものではなく、1回の食事は総量100gの超少食メニューを毎食いただく安心安全なスタイルのファスティング。

藤樹の宿では3回の超少食な食事メニューを食べながら、ファスティング歴25年のオーナーの安田さんの講義を聞けるのも貴重です。

最初の講義は断食の必要性についての講義でした。

現代の食生活は食べすぎて無駄なエネルギーを使いすぎている?!

「現代人は食事を食べすぎている」と講義の開口一番。

「朝、昼、晩の1日3食を食べているのが、そもそも食べすぎている」と。

え〜?!多分、日本人のほとんどの人が1日3食、プラスおやつも食べていると思うよ〜。

しかも、「もっと食べろもっと食べ」と「食べすぎ」よりも「食べなさすぎ」を注意されて育ってきたし…。

「たくさん食べた方が健康」的なイメージがあったので、実は3食しっかり食べているのが「食べすぎ」だなんて…ちょっとビックリ。

食べ物を消化・吸収を経て体外に排出されるまでにかかる時間は約24〜72時間。

食べ物が口に入り、咀嚼し、唾液と一緒に食堂を通り胃で3~4時間かけてどろどろの粥状になり、小腸で8時間かけて吸収…。

これだけの工程だけでも12時間ほどかかっているのに、1日3食食べていると、前回の食事の消化されていないものがお腹に残った状態で、また新たに、消化しなくてはならない食べ物が続々と入ってくる…。

お腹にとっては、ようやく消化作業の終わりが見えてきそうな頃に、また次の仕事が入ってくる感じで…。

休むまもなく消化吸収作業を延々続けなければいけない状態になっている。

「消化にはフルマラソンで走るのと同じくらいのエネルギーが使われている」と安田さん。

その言葉を聞いた時、お腹の中で食べ物が消化待ちの長い列を作っているのを想像し…。

「早くしろよ」「まだなの?」と言われながら「すみません」と謝りながら、フル稼働で消化吸収作業に取り組んでいる胃や腸の図が思い浮かんだ。

「勘弁してよ。もう走れないよ〜。おながいだから少しは休ませてよ。もうヘトヘトだ〜!」

そんな言葉が聞こえてきそうだった。

まるで現代社会と同じ構図がお腹の中にまでも再現されているようで、なんだか複雑な気持ちになった。

わたしもこんなふうに毎日「やることだらけ」の生活だなんて、すごく嫌!耐えられない!

でも、自分の身体には平気でそれを強いていただなんて…、まったく気がついていませんでした。

今まで自分がいかに身体を酷使してきたのかがはじめてわかりました。

「ファスティングすると今まで消化に使っていた膨大なエネルギーを無駄遣いしなくて済むんだよ」と。

今までの食生活だとエネルギーのほとんどを消化、吸収に捧げてしまっているから頭はぼんやり、やる気も出ないし眠い。

食べる回数を減らし、量を減らせば、エネルギーの節約につながる。

その節約で残ったエネルギーは脳に行くから、頭が冴えてくるのだ。

頭が冴えてくると、集中力も高まり、先見力やアイデアも湧きやすくなり、そして、身体も活力があるから若返る。

現代人は生き方も健康法も足し算ばかり

そしてわたしたちは「足し算の暮らしばかりをしている」とも安田さん。

たとえば、仕事をするにも「これをやるにはあの資格が必要」「これくらいのお金がないとできない」と、今の自分にないものをプラスしていこうとする。

健康に対する考え方も、「この栄養素が足りないからサプリメントで補おう」とか「青汁を習慣に入れよう」とか果ては「ぶら下がり健康器」とか「バランスボール」とか器具やグッズも購入したりする。

これが足りない、これがあればいい、とすべてが「今あるもの」にプラス、プラスしていく思考で生活している。

「それに対してファスティング(断食)は引き算の考え方だよ」と安田さん。

健康はファスティングすれば身体のエネルギーもお金も節約できる。

今あるものから引き算するだけだから、新たな何かを必要としない。

必要なものだけになって、とてもシンプルになる。

それを聞いた時、「ファスティングって生き方なんだ」と思いました。

超少食な朝、昼、晩の食事メニュー

そんなファスティングについての講義を合間に受けながら朝昼晩にいただく食事メニューはこんな感じです。

日本人が1日3食を始めたのは、つい最近のことだそうです。

元禄以前は朝食抜きの1日2食で、貧しかったので超少食だったとのこと。

でも、その「元禄以前までの日本の古代食」が理想的だと安田さんは考えているので、宿の食事はその頃の食生活を思わせる(?)発酵食品のおかずが塗りのお椀に少量だけ盛られています。

講義と実践とセットになっているので、ファスティングへの理解が深まり、自分が人生を変えるような大チャレンジをしている気分になりました。

朝食は8時にスムージーと自家製ヨーグルト。

お昼は12時。

大豆ミートのすき焼き風、ブロッコリーの胡麻和え、切り干し大根のトマト麹煮、ファスティングスープ、自家製漬物。

箸置きになっている寝転んでいるワンちゃんがかわいい。

お昼ご飯にはデザートがつきました。

これは豆乳チョコレートとハーブティー。

ファスティング期間中の1日に食べられる唯一の甘い物で、「ひとくち」とすっごく少量なのだけれど、これが毎日のお楽しみでした。

ハーブティーは自家製で干した香りも味も濃厚。

夕食は17時。

麹納豆、きんぴらごぼう、青菜の酒粕和え、脂肪燃焼ダイエット味噌汁、発酵玄米、自家製漬物、自家製ハーブ三番茶のデトックスティー。

この食事、初日は「少ないかなぁ。夜、お腹すくし」と思っていたのですが、日に日にこの量でも不思議ですが満腹感を感じるようになりました。

そして「消化を助けるために48回以上しっかりと噛んで食べる」というのも、最初は食事がサクサク進まなくて…、進まないことにイライラしたりしていたけれど、だんだん「遅いペースの食事」に慣れてきました。

そして、夕飯から朝食までの時間を15時間空けています。

これはお腹の消化活動を休ませるための時間を十分にとっているのです。

今までの習慣を客観的に眺めてみることでいろいろな価値観が変化しました

このファスティングの宿での宿泊を体験するまで、これまで食の回数にもあまり疑問を持たずに「小さい頃からそうだったから」というだけで、受け入れてそのままの習慣を繰り返してきました。

「これが一般的。これが普通」と思っている物の中には、実は以前はまったくそのような習慣は「普通」ではなかったりして…。

そういう「普通や常識や一般的」というのは「その時の時代の流れ、流行り」みたいなもので、「これが正しい」とか「絶対」なんて無いことを知りました。

自分の「普通にやっていること」「いつもやっていること」を離れて、他の人の話を聞いたり、体験したり、客観的に今までの自分を振り返る時間を持つことで、今までとは違う物の考え方、捉え方ができる機会に巡り合えた気がします。

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