1LDK二人暮らしを二年間してわかった「快適な自分サイズ」

3LDK(80平米)のマンションから1LDK(43平米)の賃貸へ引っ越しをしてほぼ2年が経ちました。

この度、岐阜に建築中だった一軒家が完成したのに伴い、この1LDKのお部屋とも、あと1週間でお別れです。

タミー・ストローベル著書の「スマートサイジング」という本をきっかけに始まった、わたしたち夫婦の「住まい」のサイズダウン化の実験で得たもの、失ったもの、学んだことを記録しておこうと思います。

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3LDKから1LDKへの引越しのきっかけは書籍「スマートサイジング」

3LDK(80平米)のマンションからサイズダウンして1LDK(43平米)の賃貸へ引っ越そうと思ったのは、2016年の1月に「スマートサイジング」という本を購入したから。

スマートサイジング

スマートサイジング

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タミー・ストローベル
駒草出版
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元々は断捨離に興味があり、少しづつ実践はしていたのですが、「物の断捨離レベル」をはるかに超えて、「住まい」というスペースまでも、わずか6畳と言うコンパクトさにしてしまうという著者の生活ぶりに衝撃を受けました。

それと同時に、「もうお金のために生きるのはやめました」という言葉は、今まで「これが住まいの常識」と思い込んでいた「住宅ローン」についても考えさせられました。

「家は一生に一度の高価な買い物」で、「一人前になったら家を買う、マンションを買う」そのためにに「(家はほとんどの場合、買えるだけの現金を持ち合わせていないので)ローンを借りられるうちに家を購入する」というのが当たり前だと思っていました。

他にも「お金が許せばできるだけ広い家の方がゆとりがある」「住宅を取得するために収入を捧げる」…など、思い込みがたくさんありました。

当時のわたしたちはマンション購入のためのローンを抱えていました。

現在、賃貸なので、それはほぼ「家賃を支払っている」と思えば、同じことなのですが、それ以上にマンションを維持するためにかかる費用負担が大きかった。

まぁ、管理費は賃貸の場合も発生するのでいいとしても、その他に固定資産税、数年に一度上がる修繕積立金。

さらに一番支払っていて負担を感じたのは団信の支払い。

※団信とは、住宅ローンを借りた人が亡くなった場合と高度障害状態になった場合に、金融機関が残った住宅ローンを支払ってくれるというものです。

住宅ローンを組む場合、たいてい団信の加入が条件になっています。

我が家は、住宅ローンを夫婦二人がそれぞれがお金を借りる形でマンションの全額のローンを組んだので(というか一人の収入ではローンが通らなかったので)、団信の保険料も毎年二人分の支払がありました。

安心を得るためとはいえ、これが結構負担でした。

家計にゆとりがなく、心にゆとりもないので、長いローン返済のことを考えてしまうと「お金がもったいない!マンションお支払いが終わるまでは不安」とつい考えてしまい、旅行は一度も行く気分になれませんでした。

「わたし、本当に幸せなのかしら?」

この本を読んで、初めて疑問に感じました。

家のサイズを3LDKから1LDKからサイズダウンすることによって、家にかかる固定費は抑えられ、さらに物を置くスペースが縮小されるとしたら、一体どんな気持ちになるのだろう?

家計と心のゆとりは生まれるのかしら?

著者のタミーさんが言うように「スマートサイジングは本当に幸福になれるのか?」を、実験してみようと思ったのです。

得たものは、駅近の1LDKでのすこぶる便利さ!経済的なゆとり

そういうわけで、神奈川県の小田急線沿いの駅近の1LDK賃貸に引越して2年弱。

お部屋は「ほぼ駅前」で抜群にアクセスがよく、外に出ればすぐにロマンスカーに乗れるので、都内へのアクセスもいいし、ちょっと温泉に浸かりたいと思えば箱根にも行ける。

アクセスの良い分、家賃は10万ちょっと高め。

でも、これは「固定費」ではない。

なぜなら、もっと安いお部屋に移りたいと思えば、駅から遠い物件に引越しすればいいのだし、契約期間にも縛りがない。

自由に自分が設定した金額のお部屋に移り住めばいいし、気に入れば好きなだけ住めばいいし、すごくフレキシブル。

おまけにローンに付随してくる団信もなく、住む権利を維持するための固定資産税や修繕積立金もなく、「名義書換え」など大げさな手続きも責任も発生しない。

ものすごく気楽!

さらに、住みたい場所に好きなだけ住めるので、住まいに関して色々な実験が可能だ。

例えば「東向き」とか「北向き」の部屋に住んでみる…とか。

「駅近」「駅から遠く」とか「木造」「鉄筋コンクリート造」とか「1K」「2LDK」とか、「田舎」「都会」とか、「畳あり」「フローリング」とか、様々な試みができて「理想的な住まいの自分基準」を模索するのには、賃貸はかなり面白い。

私たちが今回「実験」と称して引っ越したのは駅前の1LDKの東向きの物件。

余談ですが、実は今までの引越しで「南向き」「西向き」は経験済みなので、「東向きの物件に住んでみる」というチャレンジも兼ねていました。

結果、「東向き」は一年を通して「寒い」ということがわかりました。

これまで痔になったことのないパートナーが痔になってしまったくらい、一日中家に居ると、体が芯から冷えてしまうのだ。

「お部屋の向きによって室内の温度はあまり変わりませんよ」という不動産屋の言葉は、「嘘だ」と体感できました。

話は元に戻し、我が家は商業施設もほぼ目の前。

いくつものお店をはしごすることなく、ほぼこの商業施設ですべてのものが揃い、完結する。

わざわざ電車に乗って駅を移動してショッピングする必要もなく、必要以上な遠出はしなくなり、電車賃も安くなりました。

日用品や食品はいつでも調達可能になり、ストックが不要になり、冷蔵庫も棚もガラガラ。

一部屋しかないとエアコンも一台で冷暖房を賄えるので、多分、夫婦が普通に暮らす”最少限度の光熱費”のみで生活できていたと思います。

ちなみに我が家のガス代は1,400円〜2,600円。

電気代は夏は4,900円、冬は3,500円。

部屋のスペースが小さいと、掃除機をかける時間も短くなるし、お風呂の浴槽も小さいので湯量も少なくて済むし、それを沸かすガス代も少ない。

そして、物を購入してもどこにも置くスペースがないので、必要なものしか購入しなくなります。

結果、物がなくて、お部屋はいつでもキレイ。

経済的にも心にも余裕ができて、石垣島に久米島に沖縄本島にハワイにスリランカに…と、今までで一番、旅行に出かけました。

1LDK賃貸に住むことで、逆にお金がかかってしまったこと

とはいえ、部屋を小さくしたことによって「購入しなければいけなくなったもの」「お金がかかったもの」もありました。

例えば、それまでは布団で寝ていたのですが、床があまりにも冷たかったためにセミダブルのベッドを購入しました。

本当はダブルベッドを入れたかったのですが、1LDK用のマンションのエレベーターはファミリー物件向けと比べるとサイズが小さくて乗れません。

エレベーターに入らないので、仕方なくセミダブルを購入。

写真でご覧の通り、部屋のサイズ的にもセミダブルがぴったり!

でも正直、二人で寝るには寝返りが思う存分うてず、窮屈でした。

しかも、わたしたちが借りた1LDKの部屋はは鉄筋コンクリート造であるにも関わらず、壁が木造?

その造りのせいか、両隣の住人の足音や声が聞こえました。

寝ようとする時に隣の住人が喧嘩し始めたりすると最悪な環境に…。

また、夜中に眠れないとき、自分一人だったら起きて読書したりもできるのですが、お部屋が一つしかないとパートナーに迷惑をかけてしまうために、それができないのも窮屈でした。

また、音が漏れてしまう壁のせいで、3LDKの時には気にせずしていたギターの練習ができなくて、パートナーはサイレントギターも購入。

そして、たまに「スタジオ」を借りて、思い切りギターを練習することもありました。

狭い部屋は、3LDKのマンションに住んでいた時よりも、とても周囲に気を使います。

「目の前商業施設の1LDK」の意外な問題

「終の住処は田舎の大きな家よりも、なんでも揃う都心の1LDK」というのが最近の流行りではありますが、便利すぎるのも問題だなぁ、と感じました。

家の目の前が商業施設で、ついでに病院も図書館も文化センターも近いため、本当に歩く必要がない。

わたしみたいに面倒臭がりな性格だと、どんどん行動範囲が狭くなります。

1LDKのお部屋はキッチンが小さくて、何気に「料理を作る仕様」にはなっていなかったりする。

お皿を洗うスペースも、調理するスペースも小さい。

野菜を置けない、まな板が置けない…を毎日繰り返していると、キッチンに立つこと自体がストレスに…。

以前はパンも家で焼いていたのに、最近数ヶ月は、もうそれすらもしていません。

そして、壁から音が漏れるのと、東向きという、早朝以外太陽の光が入らない部屋はいつも寒くて、ついつい目の前の空調が快適な商業施設へ足が向いてしまう。

そのついでに思わず食事もしてしまう、スイーツも食べてしまう…と、気がつけば、外食に頼った生活になってしまっていました。

その結果、この二年間で体重が5Kgも増えてしまった!!

個人個人性格にもよると思うのですが、あまりにも便利すぎる立地はその便利さに依存してしまうことも多く、「健康のため」にはあまりよろしくないかも。

1LDKで暮らす実験の終わりに…

便利な立地の1LDK(43平米)賃貸でのでの二人暮らしを二年間して、住宅を維持するためのお金が発生しない気楽さは十分に享受できました。

「いつでも動ける自由さ」が心にゆとりを持たせて、旅行にもバンバン行きました。

でも反対に、隣の物音が気になったり、気を使って生活しなければならなくて、気詰まりすることも多かった。

そして、「狭い部屋」で過ごすために、ベッドやギターという結構大きな買い物もしました。

実は、今日、そのベッドを不用品回収業者に依頼して引き取っていただきました。

次の岐阜の家に引っ越すことに決まった時、十分に寝室スペースがあるために、あえてセミダブルのベッドで二人で寝る意味がなくなったからです。

ベッドがなくなるだけで、もう引越しの荷造りが終わったかのように、すごく部屋がすっきり!

「これからは一人一つのお布団で寝れるんだ!」という開放感もありました。

このベッド、(写真にはありませんが)スプリングマットが付いていて、これがなかなかクセモノでした。

ベッドの枠部分は自治体の廃品回収にも出せるけれど、スプリングマット部分は回収不可。

しかも、ベッドの回収をお願いしようと調べるなかで、なかなか「ベッドだけ回収してください」とお願いできる業者が案外少ないし、金額的にも割高感があります。

ベッド一つ、部屋から撤去するためにネットで調べ、何件か電話をしたり、見積もりをとったりする労力。

そしてベッドの処分費用1万円〜1万5,000円。

この一件で、いつも物を見直す「ダウンサイジング」という精神はとても大切だと思いました。

何かを購入するとき、「ずっと使い続ける」ことを前提に物を購入するので、「捨てるとき」という想定なしで購入してしまいがち。

でも、その「この後ずっと使う!」と思って購入してしまったマット付きのベッドが二年後には捨てられるし…。

「自分にとっての必要」も完璧に固定されたものではないんですね。

部屋によって変わったり、自分の趣味や志向が変化したり、快適と思えるものも変化したりする。

でも、今現在の自分が快適と感じる家の条件や住居のサイズ、持ち物や量などがよくわかりました。

1LDKでの教訓から得た「わたしの快適基準」とは?

1LDKに住むことで得られた教訓は、建築していた岐阜の家に反映されました。

賃貸は気楽でしたが、「50歳すぎ」という年齢を考えると、誰にも許可を乞うことなく安心して自由に使えるスペースが欲しかった。

でも、ダウンサイジングの経験を活かして、小さな家にすることで固定費、維持費を抑えることにしました。

我が家は基本、パートナーも家でPCに向かっている仕事なので、本当に24時間一緒。

それは夫婦といえども、どんなに気が合っていても「いつも同じ部屋」で一緒に居るのも、なかなか疲れる(笑)

初めは「1LDKの平屋を建てよう」と思っていたのですが、わたしたちにとって快適な「2LDKの平屋ベースの一部、二階建て」という方向に修正しました。

また、階段があればイヤでも生活の中で「上り下り」の運動が取り入れられます。

わたしたちが現在思う、住まいの快適基準は次の通り。

  • 使わない部屋がないこと→まるで家全体が一部屋のような間仕切りの少ない2LDK(78平米)
  • 粗大ゴミは極力出さない→家具はすべて作り付け。ベッドは持たない
  • 生活必需品は徒歩15分圏内→徒歩15分以内に郵便局、コンビニ、ドラッグストア、スーパー、病院
  • 自給できるものは自給する→小さな庭と太陽光発電

小さな庭は「草花や野菜を育てる」という人生初めての試み。

草木や野菜を育てれば花が咲いたり収穫したりという自然の恵みもあるし、楽しみもある。

反面、そのために体を動かさなければならないということも出てくるので、元気でいられるのではないかと思う。

そして、この2年で増えた5Kgの体重も「この生活で自然に落とそう」と目論んでます(笑)

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