京都の清水寺の近くの町屋に宿泊しているので、せっかくだから、徒歩圏内で行ける清水寺&八坂神社も一応観ておこう、と思いました。
ですが、さすが世界遺産!!
高瀬川沿いの町屋カフェやおばんざいやさんは、喧騒を離れてゆっくりできる
清水寺は、たどり着く前の道中ですら修学旅行生や海外からの観光客でごったがえしていて、まるで渋谷状態。
根性の無いわたしとパートナーは、早々に「観光」をあきらめ、八坂神社まで歩く。

こちらもすごい人なのですが、清水寺よりは幾分マシか…。
去年まで住んでいたマンションのすぐ近くに「八坂神社」あり、毎年、夏のお祭りを観に行っていました。
その総本家、「京都の八坂神社へ行くのも、もうあまり機会がないかも」と思い、参拝してきました。

八坂神社の御祭神は、素戔嗚尊(すさのをのみこと)・櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)・八柱御子神(やはしらのみこがみ)。厄除け・疫病退散にご利益があるそうで。
昔、「古事記」の教室に通い、フィールドワークで出雲の神社巡りに参加した時、
「日本の神様の中で夫婦円満なのが、素戔嗚尊と櫛稲田姫命のカップルだけ」と教えていただきました。
八坂神社の御祭神には、ご夫婦とそのお子さんたち(八柱御子神)、つまり「素戔嗚尊ファミリー」が祀られているので、恋愛成就、プラス幸せな結婚生活を願う人にはピッタリかも。
参拝後、おみくじをいただきました。

おみくじ5番。大吉。むやみに心に波をたてるべからず。
…はい。
もっと生活に「気づき」を高めまする…。
八坂神社をあとにするころには、そろそろ陽も傾きかけて、お腹が空いてきた。
どこか周辺で食事を…と思っても、八坂神社、祇園あたりの大きな通りは人がいっぱいで、ゆっくりと歩けない。

鴨川沿いも、5月で気候が良いせいか?夕涼みの人たちで賑わっている。
鴨川をながめられるレストランも、もうすでにお客さんがたくさん。
なので、鴨川のすぐ東を流れる高瀬川沿いを歩く。
とても小さな川だ。

でも、思わず撮影したくなるような、なかなか風情がある町屋風景。
しかも、広い通りから一本中に入るだけで、人があまり通らず、かなり静か。
その中でみつけた京都のおばんざいやさん「くりお」

パートナーは看板を見て「ぐりお」だと思ったそうなんだけど、「木の節」があるので、一瞬、それが濁点に見えるのですが、「くりお」です。
下京区四条河原町にあるお店で、看板に「家庭的料理」と書かれていたので、気取らない京都料理がウリらしい。

「手作りの土鍋豆腐だって」
「旬のタケノコだって」
と、メニューを眺めているとどれも美味しそうで、食べてみたいけれど、お腹の容量に限度があります。
いろいろ迷った挙句、次のようなものをオーダーしました。
まずは「京なすのでんがく」

まんまるの肉厚なおナスには白味噌と赤味噌の両方がかかっていて、すごくジューシー。
さらに「今の時期だからこそ」のタケノコ。

生まれて初めてタケノコのステーキをいただいたのですが、歯ごたえはしっかり、なのに柔らかでみずみずしい!
このお店に入ってよかったぁ、と心底実感。
つぎは生麩のでんがく。

これも、食感もっちもちでウマすぎるっ!
そして、締めは「ゆず雑炊」

ゆずの香りがさわやかにお口に広がり、さっぱり。
…なんだか逆に、もっと何か食べたくなってきちゃった…(笑)
お店の窓からは高瀬川と緑が眺められて、すごく雰囲気もいい。
はんなりな「京都の夜」を味わえました。
「次は、食後のお茶を飲みにカフェにでも行ってみよう」とパートナー。
ふたたび高瀬川沿いを歩いていると、素敵な町屋カフェが!

喫茶「上ル(あがる)」
河原町通りのとなり、木屋町通りを四条から五条に向かって南下する途中にあるカフェで、17時から23時までと、夜しか開いていないお店。

高瀬川を眺められる席(ちゃぶ台?)に座る。
川のせせらぎがキレイで、時々カモが泳いだり、毛づくろいをしたり、の光景が見られる。
本当はドリンクだけでも十分だったのですが、なんとなく「トースト」や「焼きサンドイッチ」に惹かれて、オーダー。

座椅子に座り、足を伸ばしながらリラックス。
ぼんやりと川を眺める。
数席しかない店内。
お客さんもわたしたちの他にふたり。
ひとりはゆっくりとお茶を飲み、もうひとりは資料らしきものや本をひろげて、頭を抱えながらノートを書いていた。
とても静かな空気が流れている。
そこへ、一組の外国人のカップルが…。
目をやると、朝、清水寺近くのカフェで一緒だった人たちで、ビックリ!!(このカフェは次の記事で紹介しますね)
まさか1日のはじまりと、終わりを、このカップルと同じカフェで過ごすとは…!!
しかも、このカフェ、特に有名というわけでもなく、「隠れ家」というのがピッタリなくらい、あまり人通りがないような場所なのに、
よくもまぁ、一緒になったこと!!(気が合うなぁ)
しかも「ドラヤキ」とか言ってオーダーしてるし。(どら焼き、知ってるのか?)
そんな楽しいシンクロニシティもあり、なんだか本当に心底まったりとしてしまいました。
「上ル」夜は23時まで。
近くに滞在しているからこその、京都っぽい、はんなりな時間を味わえました。