スリランカ、アーユルヴェーダ旅行から帰国して、早速、旅行中に出会ったヨガの先生のお勧めの本「ヒーリング・バックペイン」という本を読みました。
これは「背中の痛み(腰のヘルニア)」を例に挙げながら、ヘルニアをはじめ腰の痛みというのは、実は、身体が悪くなっているのではなくて、何か精神的なストレスが非常にかかるような、本人は直視したくない問題がある、という本です。
旅行中、わたしはちょうど、頚椎ヘルニアで右手を真っ直ぐに上に挙げることがことができない上に、左手のしびれもありました。
「ヒーリングバックペイン」を読んで、手が挙がるようになった!
この「ヒーリング・バックペイン」という本は、読めば読むほど、驚きの連続でした。
サーノ博士のヒーリング・バックペイン―腰痛・肩こりの原因と治療
春秋社
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医師から言われたりしたことが条件となって痛みを感じるようにプログラムされることも多い。
「前かがみになってはいけない」
ものを持ち上げたり運んだりすることも全部悪いとされているため、患者はすぐに条件付けで反応するようになる。
まさに8年前、わたしのMRIを見ながら医師は同じことをわたしに伝えました。
「あなたは重度の頚椎ヘルニアで本当は手術が必要だ。
ほら、左手の神経が叩いても腕がだらりとしたままで反応しないでしょ?
脳脊髄液の流れも圧迫されて細くなっているし、とても大変な状態だよ。
首という場所の手術は大変難しいので、麻痺しているのが左腕から右腕にも来て、それが足にも来たら…手術しましょう。
マッサージセラピストの仕事も身体に負担がかかるから、生業にするのは無理だね」
そう言われて、「ありがとうございました」とおじぎをして診察室を出ようとすると…。
「ああ!!ダメダメ!身体の前に手は持ってこないように!静かに生活して。重いものも持ってはダメだよ」と。
…身体の前に手を持ってこないで、どうやって生活するんだ?!
ものを書いたり、料理を作ったり、洗濯物を畳んだり…、日常の動作のほとんどが手を前に持ってこないとできないじゃないか!
お医者様は無理難題を言う…。
そう思いつつも、医師がかけたその暗示に、わたしはまんまとハメられてしまったのだ。
こう言われてしまうと、大抵の人は気楽な気持ちで身体を動かすことをしなくなる。
発作を体験し、その経験から想像してしまうものに過敏になり、もう元の身体ではないと思い込んでしまう。
そして、その意識の通り、再発する。
やがてそれは頻繁に起こるようになる。
痛み中心の生活を送る。
医師がわたしに伝えたように、わたしは”自分が故障した”と思い込み、”わたしの生き甲斐”とまで感じていた仕事を辞めた。
その後、仕事をなんとか探そうとするけれど、どれも上手くいかない。
そして、年数を経るにつれ、左腕ばかりか右腕も挙がらなくなってしまった。
治療の仕方は電気とか低周波マッサージなので、治療の効果も見られないので、病院を離れ、腕がしびれていても動かなくても反応しなくても、指も手も動いてくれるのでそのまま「この痛みと一生共存しよう」と思っていました。
条件付けで生まれた反応は、元を辿れば大抵は背腰痛が出た時に抱く恐怖にたどり着く。
その痛みの意味は、身体よりむしろ心にあると知ることだ。
痛みの発作を繰り返し、再発や身体を動かすことを恐れる気持ちが強く、効果的な治療法がみつからないという場合はTMSと考えて良い。
わたしのケースはこれにあたるのかどうか?はよくわからないけれど、それでも、ちょうどこの頃は経済的にとても大変だった時期でした。
そして、わたしには「何かをしなければいけない(休んではいけない)」という強迫観念がいつも心のどこかにありました。
人を喜ばせたいという強迫観念。劣等感。
強い競争心、成功志向、目標達成欲求。完璧主義。
心配性。自己愛。怒り。抑圧。
自分にプレッシャーをかけることに慣れている。
あれをすべき、これをすべき、という行動に生活を縛られている。
無意識は表には現れない謎に包まれた秘密の領域で、どんな感情がそこに潜んでいるのか?ヒントをくれるのが夢。
その抱いている感情に気づくと症状は消える。
そして、もっと驚いたのは、次の文章。
TMSと同じ働きをする疾患。
胃酸過多、胃十二指腸潰瘍、裂孔ヘルニア、過敏性大腸炎、花粉症、喘息、前立腺炎、緊張性頭痛、偏頭痛、湿疹、ニキビ、蕁麻疹、めまい、耳鳴り、頻尿
抑圧された感情に対する防衛は成功し続けている限り、症状は変わらない。
わたしは愕然としてしまいました。
私は幼稚園から高校生までずっと、肘や膝の裏に大量にできている湿疹で悩まされていました。
プラス思春期からは大量のニキビで悩まされ、皮膚トラブルがあまりにも多かったので、「わたしは皮膚が生まれつき弱いのだ」と思っていました。
でも、不思議と、何の治療をしたわけでもなく、結婚を機に突然、あれほど大量にできていた湿疹が消え、その後二度と出てくることはなくなりました。
その後、嫁ぎ先の家業である飲食店の手伝いをしていました。
パートの人たちは病気になると「休みます」の電話で休めるのに、わたしは風邪で高熱が出ても、医者で注射を打ってもらって仕事をするように言われ、横になって休むことは許されませんでした。
そして、その後、喘息のような症状が数ヶ月続き、「飲食店だから、咳をするな!咳止めの薬を飲め!」そう言われて、薬を飲みつつ仕事をしました。
そして、離婚後は経済的自立をせねばならず、花粉症。
そして仕事に自信が持てずヘルニア…。
こうしてみると、自分が人生で患ったものはすべて「TMSと同じ働きをする疾患」に挙げられているものばかりだ!ということに気がつきました。

症状は移り変わっていくけれど、新たな問題が新たな症状に代えられているだけで、小さい頃から抑圧された感情があり、さらに「認めてほしい」「優しくしてほしい」「休みたい!!」と思い続けていたことに気がつきました。
そして、わたしだけでなく、パートナーの症状も、胃酸過多、胃十二指腸潰瘍、過敏性大腸炎、偏頭痛、めまい、耳鳴り、さらにはパニック障害もこの本で例が取り上げられていて。
わたしもパートナーも、二人共が「向き合いたくない問題、幼い頃からの抑圧された感情」をたくさん抱えていたことに気がつきました。
「なんだ〜!そんなことかぁ(笑)」
急に笑いがこみ上げてきました。
なんというバカバカしいトリック!
手を替え品を替え、…結局は、子供の頃からわたしたちは何かいつも伝えたかったり、認めてほしかったりしたのだ。
素直になればよいのだ。
TMSは無害。だから何の心配もいらない。禁止事項や警告は全て不要だった。
それらは本来抱くべきではない恐怖を生み出し、問題を一層悪化させていただけである。
痛みは問題から注意をそらすためのもの。
患者がしなくてはならないことで、最も重要なしかも最も難しいのは、元のように身体を動かすこと。
身体を動かすことに対する不安から解放されるためにもぜひ、そうしなければならない。これができなければ痛みの再発は免れ得ない。
身体に対する処置や治療をすべて中止する。治療しているということは身体が悪いのだ!と言っていることと同じだから。
ちょうどわたしは、スリランカでヨガを初体験したのを機に、ヨガを始めた。
今まで「首がヘンになったら困る。腕が壊れたら生活できない!」と恐れて運動など、できなくなっていた。
ヨガをやることは、このハードルを超えること。
確かにポーズすら満足にできてはいない。
でも、「やればやるほど良くなっていくだろう」という不思議な確信がある。
わたしの目の前に、新しい価値観の扉が開けた気がしました。
■スリランカで運命的なヨガの先生との出会い