アーユルヴェーダの治療はマッサージ+ハーブなどの薬+食事や運動などの要素すべてを総合的に行って、生まれた時のような健康な身体に近づけていくものです。
毎日、マッサージを受けると、身体の血の巡りと循環が良くなり、身体に溜まっていた老廃物が流れやすく排出されやすくなります。
これにプラス、毎日15時に処方されるお薬も、デトックス効果を最大限に促せるように、ひとりひとりに調合されたものなのです。
アーユルヴェーダのマッサージ&お薬の効果は想像以上に凄まじかった!!
しかも、毎日ひとりひとりに合わせてハーブがブレンドされたもので、わたしとパートナーだけでも、飲むお薬の種類や飲む時間もまったく違います。
毎日鍋で煮詰められて出来上がったものが、出来立てホヤホヤで届けられるので、薬瓶に入ったお薬などは、まだほんのりと温かいのです。

こちらがわたしとパートナーのお薬です。
瓶のお薬2本づつと黄色い封筒の中は1日分の飲み薬。
バケツの缶は、わたしの痔のためのお薬です。
部屋で封筒を広げて、飲む時間と飲みかたを確認します。

わたしは朝の6時に液体のお薬と錠剤のお薬。夜の6時に液体お薬と夜9時に錠剤を飲むように指示されています。

これの他にランチとディナーのあとは、シロップのお薬をスプーン1杯飲みます。
さらに、わたしは痔を治すために、洗面器プラスお薬の液体がタプタプに入ったバケツ。

夜寝る前にバケツの中の薬の駅を洗面器にあけて、そこにお尻を浸す、というもの。
毎日ほぼ布一枚でホテル内を歩き回っているせいか?
もう「みんなにどう見られるか?」なんてどうでもよくなっている。
堂々と3時に、このでっかいバケツを抱えてホテル内を歩いていても何も恥ずかしさはない。
パートナーのお薬はわたしよりも多く、朝、6時、7時、8時、4時、6時、7時プラスランチとディナーの後…と、なかなかお薬スケジュールが忙しいのです。(彼はバケツの薬はありません)
このハーブのお薬&毎日のアーユルヴェーダマッサージ&鍼治療、本当にデトックス効果が高いみたいで、わたしは一回目のアーユルヴェーダトリートメントを受けた翌日、吐き気と頭痛に見舞わられました。
朝6時に飲む液体のお薬の味が、起き抜けすぐなのもあり、気持ち悪くて。
飲むのが辛くて辛くて、飲み終わったら、さらにムカムカと気分が悪くなって、その日はまったく食欲が無く、もう暇さえあればベッドに横になっていたかった。
そんな時の香辛料&ハーブのたっぷり入った異国の食事は、さすがにキツく、「塩味だけのおにぎりが食べたい!!」と思いました。
さらに次の日には、急激なデトックスの量に汗や便や尿だけでの排出が追いつかず、皮膚上にまで老廃物が出てきました。

全身にこんなふうにボコボコと出ていて、生まれて初めて体験する自分のこんな皮膚にビックリ!!
しかも、汗をかいた首筋と肩が赤く炎症してかゆくなり、ドクターのところへ駆け込むと、炎症止めのココナッツオイルを処方されました。
ココナッツオイルは肌を冷やし、鎮静効果があるそうなのですが、塗ると本当にかゆみが治まるんです。
そして、同時にドクターの指示で、アーユルヴェーダトリートメントの身体用のオイルも炎症のある間はココナッツベースにチェンジ。
皮膚に、このでこぼこがある期間「4時にこれを飲むように」とお薬を手渡され、これから行くランチも食べるもの注意するを制限するようにと、ドクターが指示書を書いてくださいました。

指示書によれば、食べていいのは「白いご飯、蒸し野菜、ヘビ瓜。フルーツはパパイヤを食べましょう」ということらしい。
片や、パートナーのデトックスも凄まじく、耳鳴り、頭痛で起きていられないほどになっていて、ほとんど1日寝たきり…が3日ほど続きました。
具合が悪くて、ふたりでベッドに横になってばかりで、スリランカに来る前は「プールに入りたい!」とか「ヨガとか瞑想のクラスを受けてみたい」とかワクワクとしていたのに、何もできない。
動く気力も起きない。
ふたりともベッドで横たわったまま。
「オレら、一体何しにここに来たのかなぁ…」とパートナー。
「…具合悪くなりに来たんじゃないの?」
「ああ…。そうか」
「これが好転反応ってやつかなぁ。辛いよね〜」と今度はわたしが弱音を吐く。
「でも、肉体がなくなっちゃったら感じられないから」
「…そっかぁ。この頭にいたさとか吐き気とか感じられるのも肉体があればこそ!かぁ。
生きている間しか体感できないなら、この痛さも吐き気の気持ち悪さも、貴重な体験なんだね。
…賢いね。なかなか深くていいこと言うね〜」
「ブッダが言ったんだよ」
「ああ。どうりで」
お互いに力の入っていない声で、こんなふうな他愛のない言葉を交わし、時間を過ごしました。
そして、次の日、わたしはパートナーより1日早く元気になりました。
胸にムカムカと湧く吐き気が消え、食欲が出てきました。
頭痛があっても、皮膚がぼこぼこで炎症してかゆくて汚くても、食欲が湧いてきたことに不思議と幸せを感じました。
そして、次の日にはしつこかったパートナーの頭痛も治り、宿泊すでに真ん中を過ぎて、ようやくなんだか”リゾート”な気分で食事やトリートメントを楽しめる余裕が出てきました。
「本当に凄まじいデトックスだよね。あんなに一気に具合悪くなるとは思わなかったよ」と、ふたりでアーユルヴェーダのデトックス効果を体感したのでした。
■スリランカ、アーユルヴェーダ旅行記のつづき